湿度

温度や湿度のの管理された“快適な”空間で長い時間を過ごしていて、ときたま湿度に溢れることがある。それは単に屋外である場合もあるけれど、例えばエアコン等で気温は管理されつつも外気に開かれていて湿度だけがなだれ込んでくるという不意打ちのような空間も時にはあって、そんな空間に足を踏み入れてもすぐにはその異質さに気付かない。けれどしばらくそこにいると、気温の低さとなだれ込む外気の狭間で湿度はさらに高まり、空気に/体の表面にじっとりとした水分を感じることで、空調の効いた屋内や空気の底のような暑さにため息をつく屋外とははっきりと違うという違和感が浮き上がってくる。
あの感覚を後になって思い返すと何かに通じるアレなんだよと言えそうで、厳密にはやっぱり違うかなーなんて曖昧に考えながら、しかし暑くないけれどまさに水分的な湿度を纏う感覚というのは、季節は全く異なるモノの、何故か“雪”を触れるような感覚を思い出させて、その対比にへえと思ったという。
冬はドライな空気とその冷たさよりも、それによって際立つ水分/湿度によって感じているのかもしれないし、夏は暑さと湿度ではなくそこに時折差し挟まれる快適で乾燥した空気の心地良さによってこそ感じるのかもしれないよね。