酒焼けした声が時折現れては消える。非常階段で煙草を燻らす度に喉に偉和感を感じていた一日。「お先に・・・」と発した声が擦れてあまりに虚ろだったから、まだ残っていた部の人達から奇異の目を浴びせられた。部屋に眠っていた安いワインを口にすると喉の奥に垂れる確かな体積を感じ、同時に胃がちょっと温まる。