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恐らく今や、トトトッと駆け抜ける鼠だけがその世界の最大の生命にして支配者だろう祖母宅の納屋の、多分2階のどこかの段ボールに詰め込まれているだろう「かがくとも」シリーズの一冊が『どんぐりだんご』。このあいだとある人との会話に出てきたその本はもう実家にはなくて、そこでふと思い出した10年近く前の納屋での記憶の片隅に、その隙間から下階が覗く薄い板で組まれた床の上に無造作に置かれていたあの段ボールの情景が浮上してきた。そこには他にも馴染み深く懐かしい絵本の数々が詰め込まれていたはず。そのどこかにどんぐりだんごが埋もれているのだろう。そこは決して良い環境とは言えないから、もう虫に喰われて穴だらけかもしれない。
まだ小学校に上がる前、椎の実を拾っては割ってよく食べていたし、よもぎを採って作ったよもぎだんご(草餅)も大好きだったけれど、どんぐりだんごは作らなかった。さて、いつ食えるか。
最近、かがくのともはハードカバーで復刻(?)されてるみたいだ。
昨日食べたイベリコハムはどんぐりの香りがとても芳しく美味かった。
- 作者: 小宮山洋夫
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2004/01/01
- メディア: 単行本
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