アメアメフレフレ

雨の日に雨を避けて束の間の切れ間を行く僕の足音は甲高く軋んで、路面に滲む水を吸い出しては小さな叫びを上げ続ける。


持ち出すたびに気付けばどこかで入れ替わってるし、電車では何かと邪魔で本が読みづらいからビニール傘を持ちたくないなあっていう気分が絶妙にタイミングを読ませるのか、雨模様の空の下を傘を持つことなく帰っているここ数日は、しかし例えばツルツルの路面なんかを歩くとレザースニーカーのゴム底がやけに哀しく鳴って耳に衝く。