次松大助『Animation for oink, oink!』

続いていた朝帰りが終わりかける頃、その前夜もかなり遅かったからちょっと遅めに出社するまでのその猶予的な時間でタワレコへ。発売されたばかりのCDを買う。元MICETEETH.のフロントマン、次松大助のソロ『Animation for oink, oink!』。ソロデビューと謳われているけど、次松大助のソロとしてはマイスティース時代の「箱」名義のソロがあったわけで、一応ソロ2枚目ということになる。
内容は次松のピアノとボーカルをベースに管楽器(フルート、トロンボーン、サックス他)や弦楽器(チェロ、ヴァイオリン)等々で音の厚みを出したという感じ。当然ながら裏打ちなリズムはないけれど、マイス『07』や『CONSTANT MUSIC 2』から自然と行き着いた音だなという印象は受ける。箱『Long Conte』との比較で言えば、単純に歌モノが増えたのもあるけれど、何よりもよりPOPな曲が増えたと言えるかと。箱ほどワールド寄りではなく、よりJAZZYな手つきで次松大助らしいひねくれた可愛い曲を作り出している。
でそれを一言で言うとどういうことっていう既にして湧く自問に答えられないのが口惜しいけれど、何か一つ僕の中でのキーワードを挙げるとすればそれは“小ささ”のようなもの。次松大助の曲は、何か大きな意志を語るわけでもなく、停滞や後ろ向きな視線も多くて露骨に哀愁を醸すものばかりなのに、それが凄くフラットでどこにも突き抜けることなく小さく一つにまとまっている、そんな良さがあると思う。
まあこれ、こんな台詞で誰かに語られたら僕もわけわかんないだろう説明だな。もうちょっと考えよう。けどマイス〜箱を知ってる人には若干でも伝わると思う。
ともあれ、買ってからこの3日間で仕事中含め10回くらい聴いたけれど、とても良い。「beautiful thing」「冬のユビキタス」あたりが当初耳に残ったけど、やがて「Jadwiga」「からぼけの花」「the Kindergarten Rebellionhood」なんかが良いと感じている。特に「Jadwiga」はこれまでのマイス/次松にはちょっと無かった格好良さ。
↓PV化された「星に願いがかなうなら!」を。これももちろん好き。

Animation for oink,oink!

Animation for oink,oink!