サマーウォーズ

最近はもう夏も過ぎたと思える空気が漂っているけど、観てきた。『サマーウォーズ』。直前に思い立ってチケットを取り向かったのは池袋の映画館。そこ、しっかり席が埋まっててちょっと驚いた。
主人公の周囲にキャラクターが集約されるのはもう約束事であるかのようにさらっと流した上で、そういう露骨な連続性と、物語全体に必要な散逸性が均衡したストーリー。主人公はあくまで主人公として置いた上で、その自明な軸とは異なる軸がいくつか用意され展開されていく。そのどれもが一応重要なんだけど、どれも軽い、そんな軽さの重なりで生まれる物語の複層性が受けているのだと思う。面白かった。
まだ小さい子供たちでもあの世界観が理解できるのだとすれば、それは地味ながらも結構大きな原風景になり得る気がした。