永井一史

伊右衛門

他大にもぐってきた。永井一史(HAKUHODO DESIGNの社長兼CD)の特別講義を聴きに。彼の手がけた、伊右衛門やREGAL(後者のキャンペーン、実はあまり知らなかった。。)など、ビジュアルに偏ったデザインではなくブランディングの思考から練り出されたデザインはやっぱり好感が持てる。そしてその作り手の言葉も、聞いていて面白い。深くに打ち込んでじわじわ効いてくるようなデザインとその展開を創り出すにはやはりそれなりの過程を経た言葉の連なりが伴っていて、予定されてた1時間とちょっとじゃ全然足りてなかった。けど永井さんの、突飛ではなくて、でも少しだけ「そうだよなぁ」と納得させる“気付き”の連続体が昇華されたような自然なデザインを解説する言葉に触れられて楽しかった。そしてそっち系の人の言葉を聞いていると大抵思うのだけど、日常よく使われる、故に単独だとあいまいで抽象的になってしまう平易な言葉(単語?)の組み合わされた文章で、しかし論理的に展開させてしまう思考ってのはやっぱり凄いなと。とはいえ平易だから、メモしとかないと記憶には雰囲気しかもう残らないんだけど、でも面白い。ちなみに、絶対オフレコですよとプレゼン段階での伊右衛門の別バージョンを見せてくれてたんだけど、それがなかなかに面白かった。オフレコなのでそれはここでは書けないけど、もしあっちになってたら売れなかっただろうな。
そして初めて行ったその大学の構内をふらふらしてみる。建物が古くて面白い、モダニズム全盛の頃じゃないかな、1929年創立ってのとも符合するし。広いピロティの上に市松状のボリュームが乗ってる2層の棟とか、ちょっと関心した(串団子の入れ物がどうとか…、えーと何だっけ?)。今度東京建築マップで調べてみよう。