mcmlxxx2007-04-29

7時、ロフトから朝帰り。寝て、13時起床。だらだらと時を過ごしたあと、家を出る。18時過ぎにスパイラル『TOKYO FIBER '07 SENSEWARE』展に着いたらKATHYのパフォーマンスがもう始まっていて、5分程だけそれを覗く。そもそも10分程のパフォーマンスだし覗いた印象ではさして面白いとも思わなかったけど、とはいえその時点では津村耕祐の選択した素材であるカッティングフリー・ジャージを認識してなかったから、もしそれを把握した上で見れてたら印象もまた変わってたかもしれない。
『SENSEWARE』展、とにかくいろんな作家や企業が参加してる中でさすがだなあと(いやさすがというか単に良いと)思えたのは2つ。深澤直人『シールドカフェ』とパナソニックデザイン社『自由になるカーペット』。前者の『シールドカフェ』は超極薄繊維「スーパーオーガンザ」に製膜加工で金属被覆を施して電磁波を遮断するシールドとし、それを空間(ここではカフェっていう設定だったけどそれはまあどうでもよし)の境界にゆらゆらかけておくってもの。素材として「スーパーオーガンザ」を選択したのは計4者いたけれど、その中でもこれは特に良かった。他の3者が素材の布の何らかの特性のみ(透明性、軽さ、等々)にフォーカスしまた布を中心に据えた表現のみを目指す中で、深澤直人だけが素材を最も機能的に使いこなしていて隙がなく、しかも嫌味なく綺麗だった。
後者、『自由になるカーペット』は僕は写真で見る限りコンセントコードの絶縁被覆の素材表現なんだろうと思ってたのだけど、実は違っていて、ぐるぐると自在に曲げられる太いマフラーみたいな暖房機器だった。なのでそんな先入観とのギャップで結構気に入ってしまった。
他にも岩井俊雄とか日本デザインセンターとかもかなり良かったけど、まだデザインのためのデザインを抜け出せてない*1ってとこで次点。偉そうですが。
隈研吾坂茂は、なんだかちょっとその予感はあったんだけど、酷かった。特に隈さんのには心底ひいた。建築と被服の領域横断の際に飽きるくらい言われる概念を提示してしかも失敗してた。。。
最後にいくつかある素材のそれぞれのサンプルから一人計3つまでどうぞっていうコーナーで、迷わず「スーパーオーガンザ」のみを3枚貰う。凄くでかいの手に入らないものかな。
その後、例の如くNADiffへ。田中功起展をちらっと覗く。NADiff、やっぱり5月いっぱいで閉店するそう。残念。

*1:まあ日本デザインセンター=原研哉とかはまさにそれを狙った作品だったわけだから抜け出すとか抜け出さないとかじゃないんだけどね