ネズミの歯

THE MICETEETH.

10日土曜日、THE MICETEETH.ライヴ@渋谷CLUB QUATTRO。18:00のオープン後すぐ開場に入り、ステージ正面奥のPAのすぐ裏、一段上がったフロアの最前面のカウンターに陣取る。19:00開演。ビール片手に、若しくは煙草を片手に、垂直の重力をそのカウンターに預けては水平な力に揺れ揺られながら流れる時間に身を任せる。「ゴメンネベティ」に始まり「Please, Please Take Me Down」に終わった150分。とても良い時間だった。「One Small Humming To Big Pining (夜明けの小舟)」「李桃小姐との懐かしい話」「Time Ship“Raindrops”」「陽のひとひら」「Dolly」「It's Shining Over There」「Stinky Is My Little」「霧の中」「Oldman Silence」等々、素晴らしい。
「One Small Humming To Big Pining (夜明けの小舟)」はただ一人スポットライトに浮かぶホーン隊:「点」(←「.」?、「TEN」?、あのユニットはどういう表記になるんだろ?)のトロンボーン担当、前田大輔の長く静かなソロに始まり、それも素晴らしいしその後の次松大助の歌も素晴らしいし、あの12吋を初めて買ってしばらくの間、マイスティースの曲はそれしか知らないのにこいつら大好きだなあとか浸ってた頃を思い出させて酷く感動する。「Stinky Is My Little」には泣きそうになるし(嘘。泣きそうになりたかったっていう願望かも。)、「Time Ship“Raindrops”」を生で聴けただけで嬉しいし、とにかく良かった。
一度目のアンコール後にステージに現れた森寺啓介が「東京では解散説が流れてたらしいですが・・・、そんなことないですよ僕らはめっちゃ元気ですw」と語っていて、僕はまさに、誰から聞いたわけでもなく解散説を勝手に信じてた東京人だったから、嗚呼安心した。いやーだからさ、とにかく良かったわけだ。あ、そういえば「Oldman Silence」はかなりピッチ上げた演奏で、あのバージョンの音源発売してくれたらとか思った。
ライヴTシャツと『URA07』(『07』に入らなかった曲とか、または収録曲の他バージョンとか入ったCDR)を買う。そのウラ07に入ってる「陽のひとひら(Perfect Ver)」はたった35秒しかないんだけどそれがまた良い。「歯をみがく君のよこで宝くじを眺めてる」ってだけの歌詞は、なんて完成度が高いんだ。
ちなみに上の画像は今回のライヴ画像ではなく、まだ“.”のつかないころの「THE MICETEETH」。ホーン隊3人を含めてこの度「THE MICETEETH.」に改名したそう。ホーン隊なしの5人でライヴするときは「THE MICETEETH」表記かもと言っていて、“.”でその辺区別できたり、ホーン隊だけでのオープニングアクトは「オープニングアクト:.」てな表記になることもあるかもだし、とにかく“.”が付くなんてお洒落でしょ、と語られていたけれど、それは果たしてお洒落なのか。一体“お洒落”ってなんだってな気分にさせられつつも、最早そう言い切ってしまうスタンスすら可愛らしく思えてもう全然構わないよってことで、やっぱりとにかく良いのだった。