HARAJUKU PERFORMANCE +(plus)

HARAJUKU PERFORMANCE +

久々の舞台。『HARAJUKU PERFORMANCE +(plus)』@ラフォーレミュージアム。14:00開演。

  • 宇治野宗輝×ASA-CHANG 「朝夕J」
    セッションとしては単調だったと思う。けれど、宇治野宗輝は3月に『The Very Best of AZUMABASHI』で観たものと比べれば、パフォーマンス色を抑えたプリミティブな演奏(?)で、ASA-CHANGのアフロライクなドラミングと相俟って非常に格好良い。今回はその音源を欲しいと思えた。
  • contact Gonzo/痛みの哲学 接触の技法 「damaged sons on border」
    緩い格好をして髪を剃り上げた男3人が舞台上で殴りあい、もたれあい、しかしそれらはゆったりとまるでそんな形式の舞踊を見ているかのよう。その風貌からストリート上がりの3人組で、ぶつかり合う肉体を通してフィジカルの強度と平衡感覚へと挑み、瞬間のポージングの連続からなるストリートを思わせるかのようにインスタントカメラで自らを撮り続けもするのか、と思ったのだけど、どうやらそうではない。あとでここを読むつもり。
  • Off Nibroll 「public=un+public vol.2」
    出演は山本圭祐、KENTARO!!、矢内原美邦の3人。相変わらず矢内原の動きが素晴らしい。しかしNibroll(Off Nibroll)は矢内原に負うところが大きすぎるのかもしれない(当然だけど)。彼女の動きの醸す哀愁はあまりに個人的で、それが振付として他者に移された途端極度に形式化するように見える。「暴力的」と表現されたりするのはそれ故だろう。けれど、それを強引にもまとめあげ見せるのは、“ディレクター集団”故か。
  • 五月女ケイ子×ボクデス 「メカデス」
    相変わらずのトリックスター、ボクデス。凡庸な身体すらもはや当たり前になりつつあるなかで、よりギミックを強化する。休憩を挟んでボクデスのソロ「紙とロックwith peace」もあったけれど、それも同様。
  • 泉太郎×山賀ざくろ 「天使の誘惑」
    舞台横に立てられた白い背景に踊る山賀ざくろと、それを映したTV画面上に泉太郎が落書きを繰り返し、それがまた舞台奥のスクリーンに映し出されるというインタラクティブ作品。舞台の端に泉太郎が腰掛け落書きを続けるその姿も、もちろんパフォーマンスの一部。パフォーマンスと鑑賞者それぞれが複層化して舞台というものの“いま、このとき”がずらされるようで、このコラボは今思い返せば面白いものだった。
  • 康本雅子 「Anter - Hunter?」
    康本雅子のソロで始まり、後半佐藤亮介が加わる。その後半からは両者ともに狐の面。無意識の感情を揺さぶる日常の動作のサンプリングという康本の特性それ自体を自らアイロニカルに表現してみせたように感じられた。実際康本雅子は(とは言っても目は離せないものの)食傷気味に感じられてきていたから、これを観てまた3月のソロが楽しみになってきた。

あと

があったのだけど、これはスルーで。何も思わなかったわけではないけれど、あえて書くような何かも今はないように感じられるので。

会場外ではChim↑Pomの「BLACK OF DEATH」の展示が行われていた。気にしつつもしかし全く期待してなかったんだけどこれが予想以上に面白い。カラスの鳴き声を拡声器で流すことで、東京の各所でカラスを集めるパフォーマンスを記録した映像や写真達が並べられていたのだけど、どのシーンにもその上空に黒い影が群をなして舞っている。事実の伝達ですらアートになる東京という都市の恐ろしさと、まだこれだけ単純でしかし時代に即した手段が残っていたということに素直に驚く。
その後予定されていたChim↑Pomによる神宮橋でのゲリラパフォーマンスは失敗に終わっていてそこで何をしようとしたかすら分からなかったけれど、見たかったなあ。

その後スパイラルで『カラーイメージングコンテスト2007受賞作品展』を覗く。意外にもしっかり観てしまい、焦る。スパイラルを出、その先の洋菓子店で目的を済ませ、会社へ。未だやるべきことが出来ていないまま、またこうしてこんなものを書いてしまっている。

[diary]追記

こないだ髪切った。切ってくれた人が載る雑誌があって、是非買って見て下さいなと言われてたので今日見てみたらその人は結構綺麗に写っている。だからといって買いはしない。