椿会展/矢萩喜從郎

土曜日、資生堂ギャラリーへ。『椿会展』。伊庭靖子、丸山直文、祐成政徳、塩田千春らの展示。伊庭靖子の画が良かった。塩田千春はここでも糸が空間を埋め尽くすインスタレーションを展開。綺麗なんだけど、排他的というか完結的というか、そんな印象が常に付きまとうその表現はやっぱりちょっと疑問。あと、錯綜し空間を埋めていく糸のその奥にある壁にしらっと光をあててしまうライティングは駄目なんじゃないかと思った。
gggでは矢萩喜從郎『Magnetic Vision/新作100点』展。長方形(B1サイズくらいかな)の景色の中に白の丸い枠が置かれ、その円の内側にも同じ景色があるのだけど、その景色は周囲(長方形内)の景色がズームアウトされたモノになっているという、そんな作品群。えとつまり円内はズームアウト、円外がズームインの景色ということ。画像にクロースアップすると、クロースアップ後の画のほうが画質が粗くなるけれど、今回の作品群ではどうもクロースアップの画のほうが画素数が多い印象を受けた。視覚世界への探求、とgggのHPには書かれているけど、すでに粗い世界をさらに遠ざけてどうにかその概形を掴みとろうとする、そんな探求でもあるのだろうか。