ひとつ大きな仕事が終わり、一息。そんなときにふと途方くれてしまうしばしの時間はグレースケールに再び色彩を落とすようにあまりに自由で、既知のはずの世界に実は広がる未知への態度をいつも決めかねる。
久々の友人と飲んで下らない話をしながら、常識とはなんて弱々しく考えつつ。
通勤時に読むには荷が重い本を読み進めながら、働かない頭を揺り起こすようにして考えられるのはせいぜい2年先くらいまでで、過去を起点に描く物語の乏しさに目を背ける。そういえば初雪も気付かぬ間に過ぎ去っていた。