抽象的だけれども日常的な、人と人の関わりについての些細だけれども重要な気付きがあって、それをこういった所に残せば後々振り返れるよなんて思っては、忘れる。まあよくあること。大体は夜の月に照らされた帰り道にふと気付くことが多いそれらは、部屋に着いて照明を付けるころには忘れている。しばらくしてまた思い出し、覚えている自分に安心してはまた忘れる。そんな風にして忘れられたコトたちは、ますむらひろしの描く漫画だったら夜の風に乗る見えない言葉になったり、三日月の晩にだけ花開くクリスタルの花弁になったりするのかもしれないけど。
忘れるてことはそれが重要ではないからだってのは正しくないぞってのは、そういったいくつもの中で唯一覚えていられていることかもしれないよなあ。