こうして暫くblog放置する期間の後にいつも思うのは、はて(書けなくなるような)なにかあったっけってことで、何かあったわけでもなくこうして経つのだな時は。何もしてなかったわけではなくて、例えば『ネオ・トロピカリア-ブラジルの創造力』展@現代美術館には行ったし、金魚(鈴木ユキオ)も観たし、深夜のイベントやら夕方のイベントやらでしたたか飲み、美味い中国郷土料理屋(?)には行ったしで、なにかしらありつつもそれらの何も際立ちようのない拘束的な気分に包まれていたと言うか。
ただ一つ最近で欠けているのは読書で、僕の読書時間はといえば通勤やそれ以外での移動時間なんだけど、それは全く無くなっている。大きな声で言えないけれど、広いWEBの荒野の片隅で繰り広げられている70's SOULやらFUNKやらJAZZやらのアップロードの泉*1からこそこそとデータを掬っていて、それを一通り聴くだけに毎日の移動時間が費やされている。これ、正直凄く楽しい。70's SOULやFUNKのグルーヴに浸るのは心地よくて、もう数十枚分聴いているけれど未だ先は見えず、僕が飽きるのが先か、泉のデータが潰えるのが先かっていう若干ディープな領域で楽しんでいる。その中で例えばMike James Kirkland『Hang on in there』なんかは“アンダーグラウンドな「What's Going On」*2だ”という比喩も納得するほど好きだけれど、曲単位で選べば以下2曲が(まさに)今最も好き。


Ray BarrettoによるStevie Wonder「Pastime Paradise」のラテン・ジャズカバー。声の深みとかそういう表現力の部分では恐らくStevieに比べるべくもないけど、なによりパーカッシヴなグルーヴがそれを十二分に補ってる。


Patriceの70年代は、一枚だけLP持ってるけどちゃんと聴いてなくて、これ聴いてやっぱり凄く良いとしみじみした。それも明らかな70年代後半の音で、Patriceの80年代らしい刹那的な音に惹かれていた僕には新鮮な驚きだった。

*1:ファイル共有ソフトではなくてね。

*2:マーヴィン・ゲイ71年作のアルバム